Web版初恋通信(犬養万葉記念館だより)第4号

令和2年5月21日(木)万葉植物野外講座の馬場吉久講師に、記念館中庭の万葉植物について紹介いただきました♪

Web版初恋通信(犬養万葉記念館だより)第3号

令和2年5月14日(木)「令和に生きる犬養万葉『万葉の旅』から56年」について、犬養先生の映像と音声のご紹介です♪

Web版初恋通信(犬養万葉記念館だより)第2号

令和2年4月27日(月)「令和に生きる犬養万葉『万葉の旅』から56年」について、大伴坂上郎女の佐保川の歌碑のご紹介です♪

次のサイトからご覧いただけます。

Web版初恋通信(犬養万葉記念館だより)第1号

令和2年4月17日(金)犬養万葉記念館中庭から館長の岡本からのメッセージです♪

次のサイトからご覧いただけます。

https://www.youtube.com/watch?v=sjHtny4t7RQ

桜咲く!

さすがに三寒四温の日々が続きますが、梅から「咲きて継ぐべく」桜の開花が各地で話題となってきました。当初の休館予定の3月15日までの期間も過ぎ、明日香村では3月いっぱい休館してほしいということで、本当に空白の1か月となりました。万葉花カレンダー3月でご紹介している歌は、まさに桜の歌。

足代過ぎて 糸鹿の山の 桜花 散らずあらなむ 帰り来るまで (巻7の1212)

和歌山県の旧熊野街道は海南の藤代峠を越え、蕪坂峠を越えて有田川を渡り、有田市糸鹿から糸鹿山を越えて湯浅に向かっています。大和から紀伊へ向かう旅人が、峠の桜に出会った驚きと感動が、爛漫の桜が散るのを惜しむしばしの思いとして詠われています。

毎年犬養先生は3月の最終日曜日に「糸鹿の桜万葉の旅」と定めて、学生たちと天王寺駅に集合して午前8時半の特急くろしお号に乗り、私も何度か参加しました。犬養先生のおかげで「万葉の故地」として、みんなが意識するようになり、地元の方々は、感謝の意も込めて地元の得生寺(徳勝・・・ではなかった!(笑))の境内に犬養先生の揮毫によるこの歌の万葉歌碑を建立されました。

また、犬養先生のファンの方が糸鹿の桜の枝を持ち帰り自宅に挿し木をされたのですが、大きくなってきて「ぜひ明日香村で引き続き育ててほしい」と言うお申し出がありました。当時私は(岡本)犬養万葉顕彰会の会長をしており、役員の方々と相談をした後、飛鳥坐神社の飛鳥弘文さんにお願いをして境内に植えて頂くことになりました。飛鳥坐神社の階段を登り切った右手に大きく成長した桜の木、それが1枝の挿し木だった糸鹿の桜です。皆さんも神社に行かれた時にはご覧になってください。(しかし櫻花の咲いているのは見たことがないのです・・・。不思議!)

この旅は、万葉植物野外講座の講師、馬場吉久さんが引き続き毎年引率してくださっています。今年はコロナの影響で無理かもしれません。カレンダーの写真のような「山笑う」桜の装いに、万葉人と同じように私たちも心惹かれることです。

今は「有事」!

③取材あれこれ

4月1日の新元号「令和」決定直後から、たくさんの取材を頂きました。記録のために列挙しておきたいと思います。

テレビ、ラジオでは即日

①RKB福岡毎日放送ラジオ 16時オンタイム出演

②日本テレビ「ミヤネ屋」14時オンタイム出演

③テレビ朝日「羽鳥モーニングショー」ボードで翌日吹き出し出演

④関西テレビ「報道ランナー」取材はしたが、オンエアーに間に合わず没。

新聞では当日取材ラッシュのあと4月2日版として

①朝日新聞(朝刊)

②日刊スポーツ

③スポーツ報知

④奈良新聞(朝刊)

⑤4月3日 産経新聞(朝刊)

雑誌

①関西ウオーカー(kadokawa)4月24日~5月7日号「万葉集ゆかりの地」

②女性自身(光文社)6月18日号「令和に行きたい万葉集の旅」

③一個人(KKベストセラーズ)2019年7月号「令和の時代に知りたい!万葉集と古事記入門

④ノジュール(JTBパブリッシング)2019年7月号「万葉集を旅する」

⑤サライ(小学館)2019年8月号「万葉集を旅する」

関連で出版されたもの

①万葉集を書いて学ぶペン字練習帳(犬養孝『わたしの万葉百首』より)2019年5月30日リニューアル再販

②万葉集を歩く: 犬養孝がたずねた風景 (平凡社コロナ・ブックス)

『万葉集』が注目されましたが、犬養万葉記念館の存在、犬養孝先生についての関心が高まったことは、本当にうれしいことでした。加えて、館長である岡本にも「犬養先生との思い出」や、岡本の活動(万葉うたがたり)などの取材も受けたこと、また、私たちのバイブルともいえる『万葉の旅全3巻』があらためて新聞紙上で紹介されたことなど、数々の喜びが重なった「令和」でした。

 

②「館長がんばる!」

4月1日以降、記念館の来館者も増え、「令和」の意味、出典の万葉集の表記箇所、「梅花の宴とは」などなどと・・・取材も含め、来館者から具体的なお尋ねも多くあり、出勤時間が多くなりました。そして、ささやかですが中央のガラスケースで「新元号と梅花の宴の序文」に関わる展示を開始しました。日本で元号が始まったのが、飛鳥時代からということで、明日香村では新元号となった5月1日に地元の書道家の鈴木葩光先生が書かれたいくつかの元号の揮毫披露がなされました。第1号の大化から始まり、令和は248番目です。4月1日以降『万葉集』の注目度が急速に高まり、岡本館長も「令和」だけでなく、万葉集についてなどの講演依頼も多く、光栄やら恐縮の極みでした。日々楽しく「犬養万葉」を語る私ですが、今年はもはや犬養万葉記念館館長としての肩書で「信頼」を頂いたようです。4月以降数えてみますと、年内で14回、そして来年の予定も含めるとあと3回の講演予定があり、通常の万葉講座を含めると「よく話をした!」という印象です。私の一方通行だったかもわかりませんが、各地で「犬養万葉記念館」を紹介できたことは大きな収穫でした。また、今回初めて「東京」遠征の機会も頂き、移動や時間的やりくりは大変ですが、それでも活動範囲が広くなったことは思いがけずありがたいことでした。

「犬養万葉」を旗印に、クラブツーリズムのご協力で遣新羅使人らの足跡の残る壱岐島の「壱岐市」の令和記念万葉の旅にも参加させて頂いたり、橿原市の令和フォーラムでは「大伴旅人のゆかりの土地を巡る万葉バスの旅」の引率をさせて頂いたり、本当に責任ある貴重な機会に恵まれました。ひたすら相手に迷惑をかけることのないように健康管理だけは気を配りました。といってもよく寝ることくらいでしたが・・・。私の役目は措定管理者として、犬養万葉記念館を守っていくことが使命と思っておりましたが、新時代「令和」という元号がまさに幸せをもたらす明日香風となって記念館を吹き抜けました。国内だけでなく、世界中の人が、国書『万葉集』に対して関心を持ち、理解を深めようとしてくれています。私たちにはあらためて『万葉集』「大伴旅人」を通して日本人の偉大さ、誇りを感じさせてくれました。そして何といっても犬養先生が生涯を通して広く万民に魅力を語ってこられた『万葉集』は、まさに今言葉の力を発揮して「令和」を言祝ぐことでしょう。

今こそ館長踏ん張る!の時。引き続き犬養万葉記念館からの発信を続けてまいります! 3回目は取材あれこれです!

令和元年を振り返って①

2019年がスタートした時に、私にとっては平成時代が31年で終わり、新天皇の新たな時代が始まることくらいの認識でした。犬養万葉記念館にとっても激動の年となったきっかけは、元号発表のその4月1日が犬養孝先生のお誕生日であったという偶然からでした。国書『万葉集』から考案された元号ということで、がぜん『万葉集』が注目を浴びることになりました。

私どもの施設、犬養万葉記念館が「万葉」のつく館であったことで、新聞、テレビ、ラジオをはじめ、数多くの取材を受け、明日香村の犬養万葉記念館も注目を浴びましたが、「4月1日」は今も毎年西宮市の犬養先生のお住まいであった久寿川小舎(とおっしゃっていました)に犬養ゼミの甲南女子大生OBが集合する日で私も行っておりました。偶然とはいえ、犬養先生の御霊さまの前で取材を受けたことも、犬養先生も同席してくださっていたようで、望外の喜びでした。

犬養先生の著書も、現行では記念館で『万葉の旅全3巻』と歌碑本を販売するのみでしたが、秋には平凡社から『万葉集を歩く 犬養孝がたずねた風景』という新刊書も出版され、レジェンドの学者犬養孝先生をあらためてご紹介できる機会となったことも思いがけないことでしたが、今年の締めくくりにはビッグニュースのプレゼントがありました。12月28日の朝日新聞の夕刊で西日本の広域に「万葉学者 現地主義にじむ書簡」として、昭和10年代に書かれた書簡約40点が見つかったことの記事の掲載です。犬養先生の筆まめは有名でしたが、戦前の書簡の存在は珍しく、また戦前の台北高等学校勤務の頃も現地台湾から文通され交流を続けておられた田邉幸雄氏との関係も含めて、新たな犬養先生の側面をうかがい知る貴重な書簡が、第二次世界大戦で焼失もせず、犬養先生のご存命中には封印されていたわけで、令和という記念すべき年に発見されたことの奇遇を思わずにはいられませんでした。田邉幸雄氏は東京大学の5年後輩とか、犬養先生とは連名で笠金村・高市黒人の本を出しておられます。記念館蔵書にもその他『初期万葉の世界』と『万葉集東歌』という著書があり、私も知識として存じ上げていた万葉学者でした。残念ながら昭和38年に50代後半で逝去されており、田邉先生もお元気ならば私たちの犬養先生との思い出の中にきっと存在された方であったに違いありません。

この1年、世間が「令和」「万葉ブーム」で沸く中、逝去されてから20年以上も経った今も、私たちの心の中に輝き続けてくださる犬養先生。犬養先生のたましひはこれからも「いろんな形で」永遠に私たちを導いてくださることでしょう。②では、「館長がんばる!」の巻です。

 

きょうは七夕💕

チケットも早々に完売し、2ステージとなった井上真実さんの「篠笛の響きコンサート」。

朝から雨!の天気予報も覆し、翌日の夜空を期待できる佳き日となりました。

オファーの時期に合わせて「織姫の恋」というメルヘンな映像と山上憶良の万葉歌がベースとなった篠笛演奏。とてもわかりやすく、また繊細で格調のある演奏空間はまさに令和の引用序文にある「言を一室のうちに忘れ・・・」状態。井上さん、素晴らしい演奏を本当にありがとうございました。

犬養万葉記念館で自慢の「万葉発信」となりました。精力的に万葉歌を作曲、演奏を続けておられる井上さん。館長の岡本も「歌は心の音楽」と、万葉うたがたりを本来の活動としておりますので、大いに刺激となりました。

その他、なつかしい抒情歌曲に癒され、「七夕」「初秋」をテーマに演奏くださいました。明日香村の伝承芸能保存会の南無天踊りのお囃子は篠笛が中心です。庶民の馴染んだ名曲や、祭事の音楽、そしてオリジナルのアコースティックな旋律まで、いろんな表情を持つ「篠笛」をあらためて意識するよい機会でした。

また是非万葉発信企画をお願いしたいです。今夜こそひこ星が織姫のもとへ訪ねることができますよう、素晴らしい夜空でありますように・・・。