「令和」を言祝ぐ

5月1日に届いた「結び松」。

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橋本万葉の会の創設者、奥村浩章さんからのお祝いの品です。「有間皇子の歌「岩代の浜松が枝を引き結び真幸くあらばまた還り見む」にあるように、古代は松の枝の端を結び、生命の安全、多幸を祈ったそうです。そこで世界唯一の元号が続く日本の文化の高さを祝して結び松を作りましたので、お送りします。」とメッセージが添えてありました。縁起の良い「松」の木。この姿はまさに芸術です!

 

 

 

 

 

 

 

昨日、記念館で開催されました「新元号を言祝ぎ、書でしたためる」イベントで、万葉書道家、鈴木葩光さんが書かれた作品、飛鳥時代の「大化」をはじめとして、「令和」を含めて5枚を展示いたしております。
連休期間も後半に入り、明日香散策が増えてきました。ぜひごらん頂きたいです。

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「萬葉は青春のいのち」記念碑がリニューアルしました!

平成12年に建立された犬養万葉記念館の新たな万葉ファンへのメッセージとして、玄関横に設置された犬養先生揮毫の碑。

長年の月日と共に、石の風化も進み、周辺が欠けてくるようになりました。今後のことも踏まえて、犬養万葉記念館に協力する会と相談を重ねた結果、費用は掛かりましたが犬養万葉記念館のシンボルとして存在価値の高い大事な碑ですので、大英断の上、修復することを決めました。

気がつかれた方もあるかもしれませんが、若菜祭の行事を終え、後日修復作業に入りました。そして「令和」の時代を迎える前に工事も終了し、皆様にご報告をさせていただくことをうれしく思います。今回は犬養万葉記念館の庭にあるやまぶき碑と同様、碑面を一定に削り整えて、その上から文字を彫り込む形の碑に生まれ変わりました。かえって以前より文字面が大きく感じられます。お立ち寄りの時には、改めてリニューアルしたシンボル碑とご対面いただきたいと思います。(平成31年4月26日修復)

福井県越前市万葉館で「万葉故地交流展」が始まりました。(4/23~6/4)

昨年に引き続き、犬養先生のご縁を継承する形で、当地で2回目の犬養万葉記念館展示を開催させていただいております。

昨年は味真野苑に建立されている万葉歌碑が、犬養先生が揮毫されたということで、犬養先生と味真野、また明日香村の犬養万葉記念館のご紹介もかねて展示をさせて頂きました。

今回は、私たち『万葉集』「万葉故地」の発信者として、若い世代に関心を持って頂きたいという共通の願いから、『「教科書で習った万葉集」~小・中・高のベストテンの歌~』をパネル展示しております。統計を取り、集計されたものです。高校では国語と日本史、中学と小学では国語を対象として調査しましたが、そもそも教科書が全国共通ではなく、万葉集が掲載されているものも限られており、結局高校29、中学5、小学4校が対象となりました。選ばれた万葉歌を通して、見学者にもなつかしく、身近に感じていただければ幸いです。

犬養先生の万葉を通した説話「言霊」が昨年、一部の教科書に掲載されましたので、「今なお息づく犬養万葉」として、ガラスケースで展示させていただきました。

もちろん、新元号「令和」は『万葉集』が典拠ですので、そのことについてもコーナーを設けました。

万葉館では職員の上野谷さんが、ご案内してくださいます。


4月23日~6月4日まで開催しておりますので、地元の方をはじめ、多くの方にご覧いただければ幸いです。
また、5月3日、4日は、味真野万葉まつりも開催されます。4日には私(岡本)も犬養先生の歌碑のある味真野苑をご案内する企画もございますので、どうぞご参加くださいませ。

平成31年4月1日 新元号の発表に当たり

きょうはいよいよ即位される新天皇の「新元号」が発表されました。折しも、きょうは明治40年4月1日がお誕生日の犬養孝先生を偲んで、甲南女子大生の有志が犬養宅で集う日でもありました。私は車で移動中に新元号を知りましたが、「令和」という年号の典拠が『万葉集』であったことから、直後から次々と私の携帯に連絡が入り始めました。友人知人の「おめでとう」メールに交じって、記念館からの連絡で、取材申し込みを直接振るので受けてほしいということで、最初の電話はまだ運転中の12時5分。RKB九州毎日放送ラジオでした。『万葉集』というだけで、犬養万葉記念館に問い合わせが殺到することがまず驚きでした。ようやく犬養邸についてからは、犬養先生のみ霊様にご挨拶をするのもそこそこに、次々と入る取材の電話に対応し、新聞社5社、テレビ3社、ラジオ1社と、夕方には携帯電話が充電切れになったほど・・・。結果、2社のテレビ出演と、オンタイムのラジオ出演で、知らせる余裕もないタイミングでしたが、
気がついてくださった方もあったようでした。手元に何も資料がないままに話す大胆不敵さでした。明日は朝日新聞の朝刊にも出そうです。
私が背中がぞくぞくしそうな感慨を持ったのは、犬養先生のお誕生日の4月1日に元号の発表があったこと。また、取材を受けた私が偶然に犬養先生のお宅にいたことです。先生のみ霊様の前で、次々と聞かれるままにお返事しましたが、犬養先生のかわりにインタビューを受けているような錯覚でいました。犬養先生は平易な言葉で『万葉集』を広く世の中に伝え、万葉ファンを増やされた功績が、文化功労者してたたえられましたし、天皇家とはご縁も深く、特に昭和天皇とのエピソードが有名ですが、次期天皇となられる浩宮徳仁皇太子殿下とも、学習院時代の飛鳥旅行の折に犬養先生がご案内されたことがあり、思い出の記として、歌会始でその時のことをご披露されています。
その皇太子さまが即位され、新元号が初めて中国文学の故事来歴などではない「国書」(この表現もびっくりしましたが)からの引用として『万葉集』が注目を浴びることになったなんて・・・。何てミラクル!本当に信じられません。
先生がご存命であったなら、どんなにか喜ばれたことと思います。今日の思いがけない「えにし」に感謝や、感激しながら、本当に長い1日を過ごしました。果たして犬養万葉記念館館長として責任が果たせたかどうか、気になるところですが、取材をきっかけに記念館に来てくださる方も増えることでしょう。また、これからのメディアも含めた『万葉集』ブームの過熱もしっかり見定めながら、私たちも新たな令和時代の万葉発信が期待されていることでしょう!
きょうは、本当にドラマチックな4月1日でした。

新年あけましておめでとうございます。

年末、年始は天候も穏やかで、寒さもほどほど。落ち着いて新たな年を迎えられたように思います。

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4日から仕事始めとなりますので、犬養万葉記念館に最も近い岡寺を訪ね、弥栄と安全をお祈りしてきました。やはり多くの参拝客でにぎわい、活気に満ちていました。花の寺だけあって、椿が咲きはじめ、梅やシャクナゲもほころびかけており「暖冬」であることも実感しました。

そして、昨年は没後20年という感慨深い年となりましたが、明日からまた新たなスタートの気持ちをもって臨めますように、犬養万葉の原点である甘樫丘に登り、犬養先生の1号歌碑をの前で、しっかり明日香風の万葉歌を朗唱してきました。犬養万葉記念館も徐々に変革の時を迎えてきたように思います。時代に沿った記念館を目指して、またみなさんのご協力を得ながら今年の新たな展開がを楽しみです。

本年もどうぞ気軽にお立ちより頂けますよう、皆様のご来館をお待ちしております。

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犬養先生と平成30年を過ぎゆく・・・。

本年もご愛顧をいただきまして、誠にありがとうございました。犬養孝先生没後20年を偲び、犬養万葉記念館で行事の一段落や、1年間のいろんな行事を思い返しながら、本日28日で平成30年の仕事納めとなりました。

新年早々、「明日香匠の会」の新春作品展がございますので、記念館も少し展示替えをいたしました。原点の歌碑「明日香風」の拓本軸装を展示しました。また新年に県立万葉文化館では大亦観風の絵画展があるのにあやかり、大亦観風の絵がジャケットである犬養孝先生のCD4枚シリーズを展示いたしました。味のある観風の作品は、犬養万葉記念館にも画集本がありますので、ぜひ手に取ってご覧いただきたいと思います。

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橿原の須浪さんにお正月のお花も活けていただきましたし、玄関には立派な門松をおき、神様が宿ってくださることを願っております。年明けは1月4日(金曜日)に仕事始めとし、新年のスタートとさせていただく所存です。時代の変革期を迎えワクワクした気分でもあります。皆様にとりましても思い出に残る素晴らしい年となりますように・・・。

いや重け吉事!

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『椎の苗』をお分けします!は終了しました。

犬養万葉記念館では明日香村での「万葉情報発信」を旨としております。館内での展示はもとより、岡本の万葉講座、馬場吉久氏の万葉植物野外講座などカルチャーとしての機会を設けております。また、今年も2019年度の万葉植物カレンダーを制作いたしましたが、館庭でも万葉植物を実際に育てて見ていただくことで、より具体的な理解をしていただきたく務めております。

秋の七草では、なでしこ・すすき・おみなへし、三宅町の町花あざさ・はまゆう・ひおうぎ(ぬばたま)、今年は春からフジバカマを植え、秋には無事開花しました。かんぞうも植えましたが、今年は開花せず残念でした。そして今回のご案内は、去年のどんぐり「シイの実」から発芽した苗のご紹介です。

「家にあれば 笥に盛る飯を 草枕 旅にしあれば 椎の葉に盛る」有間皇子の歌にある「しひ」です。今は冬枯れで苗も少し葉が黒ずんでいますが、初夏には青々と美しく、お店でも植木鉢で「盆栽」のように育てられるようにと園芸種としての商品ともなっているようです。

万葉植物野外講座参加の方々にお持ち帰りいただきましたが、まだ少し残っておりますので、興味のおありの方はぜひお持ち帰りください。早い者勝ち、スマイル0えんです!

第16回万葉の歌音楽祭を終えて

天候不順な日々が続き、石舞台公演の野外ステージ「風舞台」での開催でしたので心配されましたが、犬養高気圧に見守られ9月17日に無事終了いたしました。第16回目を迎えた「万葉の歌音楽祭」も、一次審査を突破した10組の出演者の方々は、北海道、東京、広島など、関西の方々だけではなく、広く各地から応募ご参加頂き、本選には明日香村まで参集していただきました。

さて、秀作がひしめく中、大賞は東京都の大野信誓さんの「茜さす光のなかで」に決定。明るく華やかなスケールの大きな作品は男女デュオのボーカルも効果的で、圧倒的な審査員票を獲得し、圧巻の大賞受賞でした。明日香賞はその他、集票の差がない作品群の中で、一般審査員の投票が最も多かったことが頭一つリードし、明日香賞に決定。兵庫県の草深 百合さんの「さおとめの四季」を歌った明日香小学校の子供たちに賞品の飛鳥米が授与されました。審査員特別賞は奈良県の三村光子さんの「貧窮問答の歌」が選出されました。ご高齢のご夫妻でしたが、奥様が作曲・ピアノ伴奏、ご主人が歌唱というお二人の息の合った演奏に審査員の票が集まりました。それぞれに個性あふれる受賞作でした。また、入賞を逃された方々もどなたが受賞されてもおかしくない接戦で、音楽祭に寄せられた作品のレベルの高さを物語っていることに感心いたしました。ご出演のみなさま、お疲れ様でした。ありがとうございました。

『昭和萬葉集』をご存知でしょうか。

今年で73回目の「敗戦記念日」を迎えた。天皇陛下も退位を控えられた、平成時代最後の戦没者慰霊の記念式典に参列された。『万葉集』には、防人歌に代表されるように、国家のために召集されて任務に就く東国の若者の建て前と本音と両方の姿や心を読み取れる歌群がある。そのように日本人に刻まれた戦争の記憶を『昭和萬葉集』にも多く残されている。

『昭和萬葉集』は、昭和54年から55年にわたって刊行された、『万葉集』と同じく全20巻(別巻1巻)の全集である。

昭和1年から半世紀にわたる激動の時代につくられた短歌を、時代を追って分類、配列した一大アンソロジー収録歌と言える。また、収録の基準も『万葉集』にならい、天皇の御製から家人、一般人に至るまで1052万首から選ばれた5万首が掲載されている。昭和50年間の時代変動とその時々の日本人の生活感情を記録する、いわば庶民の生の声の集大成である。

巻一、 昭和時代の開幕 ・巻ニ、 軍靴の響き ( 満州事変 )・ 巻三、 ニ・ニ六事件 ( 軍国主義の台頭 )・巻四、 日中戦争 ・巻五、 大陸の戦火・ 巻六、 太平洋戦争の記録・巻七 、山河慟哭 ( 焦土と民衆 )・ 巻八、 復興への槌音・ 巻九、 冷戦の谷間で ( ー朝鮮戦争ー )・巻十、 独立日本・ 巻十一、 戦後は終った (テレビ時代の幕開け )・ 巻十二、 都市化の時代・巻十三、 60年安保の嵐・ 巻十四、 東京オリンピック・ 巻十五、 昭和元禄・ 巻十六、 万国博と70年安保・巻十七、 日中国交回復・ 巻十八、 高度成長の終焉・ 巻十九、 戦後日本の総括・巻二十、 昭和50年の回顧・ 別巻 昭和短歌・資料編

編集顧問に土屋文明、土岐善麿、松村英一、選者には木俣修、窪田章一郎、佐藤佐太郎ら9名。出版にあたって当時の大募集の規模に加えて、昭和という時代が「すべてが忌まわしい戦争に集約されている」ことから、時代状況がこの歌集に特別な性格を与えている。「8月」は日本人には「原爆」「終戦」など、先の戦争を思い起こす季語ともいえる月であり、テレビ、メディアでも「戦争の悲惨さ」「核兵器の廃絶」などを取り上げ、「人類の罪を再び犯してはならない」ことを語り継ぐ特集番組なども多い。こうして、この『昭和万葉集』にも先人の心の叫びや、体験が生々しく歌われており、「歌」があらためて私たちに平和への思いを強くさせてくれる。犬養万葉記念館には、『昭和萬葉集』全集が犬養先生の所蔵本として寄贈されているが、書庫を整理しながら久しぶりに手に取ってみて、胸に去来するものがあった。

『万葉集』以降、1000年以上を隔てて庶民の歌が集められた国民的歌集『昭和萬葉集』をぜひ一度ご覧頂きたく、ご紹介させて頂く。犬養万葉記念館でぜひご覧ください!

「誰やらが 書きしか母と いふ文字の 机の隈に 薄く残れる」

「さがし物ありと 誘ひ夜の蔵に 明日征く夫は 吾を抱きしむ」

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河内音頭を聴く会in明日香を終えて・・・。

 

連日の猛暑の中、盆踊りの時期を迎え本格的に稼働されている河内家菊水丸さんの独演会が、当記念館でも催されました。菊水丸さんは盆踊りでは櫓の上で「音頭を取る」歌い手ですが、記念館では「河内音頭」で謡われる「作品」を語りとしてじっくり聴きたいということで「河内音頭を聴く会」を毎年催しています。

今年の出し物は、「元禄繚乱、大石書き損じの掛け軸」と「祐天吉松」の二席。人情ものゆえ、涙ぐんで聞かれた方もあり、来てよかった・・・とお客様が満足してくださったことは本当に嬉しいことでした。私は途中記念館への来客の対応もあり、落ち着いてゆっくり聞けなかったことは個人的に残念でしたが、出し物の間の菊水丸さんの軽妙なトークや、お客様に対するサービス精神は本当にプロフェッショナルであることを教えて頂きます。

今は、1つの課題として、数年前から「聖徳太子物語」に取り組んでおられ、和太鼓の三条史郎さんが歴史資料を紐解きながら、河内音頭としての作品を作っておられます。毎年1作づつ加わり、もう5作になられたとか。あと3作だったか、完成まで大プロジェクトとして「新作」にも挑戦されています。伝承芸能の継承と、新たな作品作り、また「日本・大阪」の代表的な芸能としての活躍など、精力的に活動されている中、「岡本」とのご縁を大事にして頂き、犬養万葉記念館で「独演会」を催してくださるご厚意に心からありがたく思っています。
ギターの石田雄一さんは、作曲家(通称:朝潮橋のバッハ)でもあり、白浜のアドベンチャーワールドのテーマ曲で有名ですが、翌日パンダの良浜(らうひん)がオメデタか?!とのニュース!タイムリーでした。

あえて失礼を申し上げると、こんなに身近に日本人の琴線に触れるような語り、話を聴くことができる貴重な機会であるのですが、お客様は村外からの方が多く、明日香村の方は残念ながら記念館やイベントについて関心を持って来てくださる意識の高い方々で、記念館近辺の方々の参加のないことが不思議でもあり、非常に残念です。明日香村で開催できることのメリットを大いに共有して頂きたいと行っている記念館イベント、今後も私たちの課題は続きます。