あけましておめでとうございます。

令和5年のスタートは1月5日から開館致しました。そして初日のきょうは「みんなで歌おう、童謡唱歌」の日。おなじみの参加者がそろい、歌い初めました。もちろんお正月と言えば千家尊福詞の「一月一日」から。出雲大社にこの歌の歌碑があります。象徴天皇である現代は、公に2番は歌わないことのようですが、なつかしい歌を通して思い出の引き出しを開けるこの機会ですので、私たちはしっかり2番も歌いました。歌を通して作られた時代を偲び、日本の歴史の変化、言葉の変化を実感します。私たちのこの月1回の機会は、個人の心のノスタルジアだけでなく、子供の頃から馴染んだあたりまえの名曲、既知曲が言葉の表現の規制や風習の消滅などからも失われつつある現代にこそ、「日本のうた」の側面史としておばあちゃんやお母さんを通して、お子さんやお孫さんに伝えていってほしいと思っています。

参加費は1コイン。この企画の開催のきっかけは、気軽に明日香村の方々に足を運んで頂く機会として始めました。ですから無料でもよかったのですが、館長のこだわりとしては、行きたいと「自分で対価を支払うこと」で参加をしてほしいからです。無料だから参加する・・・ような集客は避けたいと思っています。

1時間はあっという間ですが、レパートリーも100曲を越えました。歌詞だけのテキストですが、時折りアルトのパートが聞こえたり、曲中にフェルマータで一呼吸置いたり、最終音を1オクターブ上げたり・・・と、音楽性の工夫まで生まれる楽しさも出てきました。まさにイヌカイ記念合唱団のようです。コロナ禍でマスクを通しての歌唱ですが、それでも笑顔で帰宅してくださる後ろ姿を送り出しながら、やり甲斐を感じるひとときです。もちろんピアノ伴奏は私。そして相棒はならなびでご紹介頂いたオカモピアノです。

来月も第1木曜日。2月2日に開催します。