万葉の旅(中)P216「多摩川」で紹介されている玉川歌碑は、渋沢栄一が再建したものだった!

狛江市中和泉4丁目14には、東京都指定旧跡玉川碑跡に次の万葉歌を揮毫した玉川歌碑があり、「万葉の旅(中)」P216「多摩川」で紹介されている。
多摩川に さらす手作り さらさらに なにぞこの子の ここだ愛しき(巻14-3373)

江戸時代後期(文化年間)、松平定信揮毫により建立されたが、文政12年(1892)の洪水で流され行方不明になった。90年後の大正時代に狛江村の有志が再建を計画し、松平定信を私淑していた渋沢栄一が再建した。文字は旧碑の拓本から摸刻されており、背面には渋沢による「碑陰記」が刻まれている。背面は樹木が生い茂り、全体を確認することが難しい。

多摩川児童公園の歌碑から多摩川沿いの桜堤通り・染地通り・六郷さくら通りを東へおよそ2km、水神前交差点を左に万葉通りを50mほど進むと、閑静な住宅街の中の右手にこじんまりとした万葉公園があり玉川碑跡がある。最寄りの駅は小田急小田原線狛江駅。六郷さくら通りを西へおよそ600m。