新年書き初め展によせて。


今年で4回目の「新年書き初め展」を開催中です。
岡本館長になった年が、犬養孝先生の干支でもある「未」年でしたので、「ひつじ」をテーマとした書き初め募集をいたしました。
もう少し応募の範囲を広げたかったのですが、とりあえず明日香小学校の当時の城本校長先生のご理解を頂き、対象は明日香小学校の児童たちに絞りました。

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昨年は「さる」昨年は「とり」そして今年は「いぬ」がテーマです。
「テーマ」の言葉に対する反応も含めて、言葉遊び的な作品も毎回期待しております。

今年の大賞作品は、4年生の赤松里咲さんの、書と添えられた狛犬の絵も素晴らしく、画家の烏頭尾先生の賞も受賞といううれしいダブル受賞となりました。本当におめでとうございます。
また、工夫して絵と書のコラボ作品や、干支の「戌」をはじめ、たくさんの「犬」作品が楽しい今年の展示となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

大賞・烏頭尾精賞    赤松里咲(4年)
鈴木葩光賞       松谷美弥妃(6年)
アイデア賞       山崎悠生(2年)
犬養万葉記念館賞    森田陽奈(6年)
岡本館長賞       辰巳 凛(2年)

残念ながら入賞者はありませんでしたが、5年生の学年カラーというか、個性が光りました。
みなさん、素晴らしい作品ありがとうございました。1月30日まで展示をしております。ぜひ子どもたちの作品を観にご来館ください。

思いがけないご厚意♡

新年早々、大変恐縮する、ありがたい出来事がありました。
かつて犬養先生とご一緒に万葉旅行にされてから、「万葉ファン」として、ご転勤先でも万葉カルチャー講座に参加されたり、関西に戻られてからは「万葉の大和路を歩く会」に参加されて、「万葉の旅」を楽しんでおられる鴻上夫妻。
新居浜ご出身の鴻上さんが、地元の同窓会に帰られて、万葉の旅や近況などをお話しされた時に、犬養先生のことや、犬養万葉記念館の様子などをお話しくださったそうです。その時に同級生の方々が「犬養万葉記念館」のためにと集めてくださったご寄付をお持ちくださったのです。思いがけないみなさんのご厚意と、ご寄付に正直驚きで戸惑いました。鴻上さんは、私が納得できるようになつかしい「犬養先生との旅」の写真などもご持参下さいました。いまなお「万葉の魅力」に惹かれてご夫妻で、万葉旅行に参加されたり、ご自身で素晴らしい万葉写真を撮られて毎年「カレンダー」として親しい方々に届けておられることなど、たくさんうれしいお話を伺い、感心いたしました。きっと犬養先生もそばで耳を傾けておられたことでしょう。恐れ多くもありがたく拝受させていただくことにいたしました。鴻上さん、同級生の皆様、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。

新年、あけましておめでとうございます。

2018年、平成30年を迎えました。皆様方におかれましては、つつがなく、穏やかな新年をお迎えになられたことと存じます。

昨年は、犬養孝先生の生誕110年という節目にあたりましたが、犬養先生を偲ぶ記念展、若菜祭、観月会はもとより、新年早々より1ヶ月間にわたり古代衣裳研究家の山口千代子先生の「冠位12階」の復元を記念した古代から奈良・天平時代までの素晴らしい「古代衣裳展」を開催させていただきました。そして年間を通じて、講演会・コンサート・イベントなど大変有意義で、魅力ある機会を提供できたことに、館長としても満足をしております。それらもすべてはご来館・ご参加頂いた皆様方のおかげで盛会であったということで、記念館が皆様方によって支えられていると言う実感をより強く感じました。本年は、犬養先生が亡くなられてから20年。ご神道のお家柄ですので「20年祭」というご神事を行う年でもあります。記念館の庭にある「山清水歌碑」は、犬養先生の奥様が亡くなられて20年祭の折に書かれた「色紙」をもとに建立されたもの。奥様の20年祭に立ち会ってきた私は、今年また犬養先生の20年祭にも同席させて頂くことと思います。「20年の月日」を思う今、明日は成人の日。20年前に誕生した若者に、月日の重みを感じます。

本年も変わりませず、どうぞよろしくお願い致します。