出雲人形

去る3月12日(日)、月に1度の館長万葉講座でのこと。ちょうど当日から大相撲の大阪場所が始まったこともあり、前日が東北大震災の6年目の追憶日も意識して、山上憶良の相撲領「熊ごり」の歌を取り上げました。熊ごりが出身が熊本県益城町であること、日本書記に記載された相撲(すまひ)の節会や、天覧相撲のこと、また相撲の始まりといわれる當麻蹴速、野見宿祢のことなどをお話ししました。もちろんミーハーな館長の女子大生時代追っかけ相撲ギャルのエピソードなども含め、楽しく時間を過ごしました。その中で、當麻蹴速に勝利して大和桜井に領地を与えられた野見宿祢の一族が、出雲から技術などのを導入して埴輪の前身となった人形つくりをしたことから、桜井市には「出雲」という地名が残っていたり、今でも「出雲人形」を伝えておられるご夫人がおられ、そのお話をしました。さすが明日香村。講座におられた方が、すぐにご自宅から出雲人形をご持参くださり、みんなで出雲人形を実際に見るとこができました。

野見宿祢からの「相撲人形」は納得がいったのですが、ご持参くださったあとの3体について、みんなで話し合ったところ、右端の白装束は、着物のあわせが右前になっており、「はにわ」として葬儀の折にまわりに埋められた埴輪の1種じゃないかということになりました。また、真ん中の2体は「芸人」のようです。女性は出雲阿国では?という説が有力。男性は古代の「万歳」演者ではないかと素朴な人形を通してみんなの想像がかきたてられ、また納得にもなりました。結果は違っているかもしれないですが(笑)、いまでもこうして桜井市の1部の場所で静かに引き継がれ制作されている歴史に触れて、なんだかほのぼのとした気持ちになりました。

平成29年8月3日(木)~29日(火)奥山永見古 [犬養孝百選] 万葉こどもかるた原画展

8月3日(木)~29日(火)奥山永見古 [犬養孝百選] 万葉こどもかるた原画展

犬養孝先生が選ばれた万葉100首については、犬養万葉記念館でかるたを作成し、CDの犬養先生の朗唱で、かるた遊びをして頂けるように・・・とすでに商品化しております。

万葉集の学びとかるた遊びを含めて、岡本館長が明日香小学校の子供たちに授業をさせて頂いていることを知られた、書画家である奥山永見古さんが、「かるたに『絵』があればもっと子供たちにアピールできるかも・・・」とすぐさま制作に取り掛かって頂き、子どもたちの夏休みにも間に合うようにと、今回かるたの半分の50枚の原画をご披露、展示して頂くことになったのです。素晴らしい万葉歌の世界の絵と、奥山さんの世界をお楽しみいただけることと思います。特別に子供たちのワークショップも予定しておりますので、親子でお訪ね頂きたい特別展示です。

<万葉こどもワークショップ>
手作りの万葉グッズを、楽しく作りませんか?
場 所:南都明日香ふれあいセンター 犬養万葉記念館
開催日:8月4日(金)・8月18日(金)・8月25日(金)
時 間:13時~15時
対象者:小学生・中学生
参加費:無料

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8月7日(月)臨時休館します!

台風5号の接近により、臨時休館させていただきます。

9月18日(月・祝) 第15回万葉の歌音楽祭(応募締切:7月31日必着)

第15回万葉の歌音楽祭

開催日時: 平成29年9月18日(月・祝)13:00~15:00
会  場: 国営飛鳥歴史公園石舞台地区 野外ステージ「あすか風舞台」
応募締切: 平成29年7月31日(月)必着
出  品  料: 2,000円/曲

一次審査を通過した応募作品は、音楽祭にて演奏いただきます。

・大賞(賞金 50,000円)
・明日香賞 ・審査員特別賞
・記念館賞(犬養万葉記念館ホールのコンサート開催権プレゼント)

特別審査員・ゲスト出演: トゥジュール・サクソフォンクァルテットのみなさん

<お申込み・お問合せ>
634-0111 奈良県高市郡明日香村岡1150
南都明日香ふれあいセンター 犬養万葉記念館
TEL: 0744-54-9300  FAX: 0744-54-4200
E-mail: info@inukai.nara.jp //inukai.nara.jp

応募要項・詳細は、下記をご覧ください。

第15回万葉の歌音楽祭応募要項

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