真神の原万葉歌碑が移設されました

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明日香民俗資料館移設に伴い、犬養孝先生揮毫の「真神の原万葉歌碑」も移設されましたが、この度同じ敷地内に若干の動きがありました。立派な東屋が設置され、その横に移されております。
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ここは万葉展望広場となっており、金剛・葛城山系をバックに甘樫丘を、その前には飛鳥京苑地跡を望むことができます。
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みなさんもこのステージに上がって、万葉人の気分で朗唱してみてはいかがでしょう!
「大口の 真神の原に 降る雪は いたくな降りそ 家もあらなくに」(巻8-1636)舎人娘子
 (真神の原に降る雪よ、そんなにひどく降らないでおくれ。その辺に我が家があるわけでもないのに・・・。)

犬養孝作成の萬葉かるたや愛用品の展示

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犬養先生がこよなく愛されたタバコ「憩」と「光」。「憩」で読み札を、「光」で取り札とした。札は切り取った箱を2枚貼りあわせて使いやすい厚さに工夫されている。学生たちが犬養先生のご自宅に遊びに行くと、このかるたで遊んだ。読み札・取り札とも、犬養先生の丁寧な文字が並ぶ。ヘビースモーカーの先生であったが、「憩」と「光」の発売終了とともに禁煙された。

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犬養先生愛用の品々。「万葉の旅」の取材も、これらのカメラが活躍したのでしょうね♫

カルチャー発信の会場となりました!

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昨日、犬養万葉記念館のつばいちホールで、大変ユニークなイベントが開催されました。
短歌の翻訳、朗読を通して、近現代女性像を検証していく試みは、キャロル・ヘイズオーストラリア国立大学教授と菊池利奈滋賀大学准教授と、歌人田中教子さんのお3人の説明や討論も交え、興味深いものでした。
今後は、研究家のお立ち場としては詩や俳句の世界まで広げたい意向も示されました。
また、一般募集の入選作品にも翻訳・朗読の発表があり、入選者の方々はご自身の作品を通して「翻訳された歌」をどのようにお感じになったことでしょう。文学・文芸が言語の壁を超えてテーマ「女性」がどのように伝わっていくのか、目からウロコだったかも。

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采女姿の中田文花さんの龍笛や、橋本さんのピアノ演奏など、プログラムは華やかさもある、女性による女性を考える、女性のイベントであったことが、私にとっても興味深い機会でした。
また翻訳と朗読の会の続きや、その後を期待したいです。各地(オーストラリアも???)から明日香村の犬養万葉記念館にご参集頂きまして誠にありがとうございました。

新たなはじまりの時

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清明の佳き日、犬養万葉記念館では開館以来の恒例行事、第16回目の若菜祭が行われました。
16回目ですが、私にとっては館長就任後始めての「若菜祭」であり、心して迎えました。
昨秋ドタバタでスタートしたこともあり、ようやくみなさまに名誉館長の脇田宗孝先生をご紹介することができました。
明日香村の施設として、私達には明日香村側の支柱となって頂く方で、大変心強いことです。

若菜祭も練られた内容ではなかったかもしれませんが、「初心に帰る」→「初恋を思うべし」ということで、まずは犬養孝先生にご登場頂きました。私はたくさんの講演テープを所持しているので、聞いて頂きたいものがたくさんあります。
今回は、犬養先生がお好きだった「高橋虫麻呂」を選択し、その中でも「浦島伝説」を取り上げました。
今から20年前の米寿の犬養先生のご講演でしたが、聞きながらなつかしく、楽しかった時のことが蘇りました。
そして第2弾は、阪大で犬養先生に学ばれた中西久幸さん。百人一首をはじめ、かるたの研究家でもあり、「犬養万葉かるたを解く」として、犬養万葉100首についてのご講演を頂きました。
また、秋から記念館の副館長として活躍してもらっている城山さんに、当日の進行をお願いしました。花粉症真っ最中でちょっとしんどそうでしたが、助かりました。私は記念館の通常のお客様対応もあり、出たり入ったり・・・と落ち着かないことでしたので、ご注意も受けました。ごめんなさいです。
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さて、4月の犬養先生のお誕生日に開館した犬養万葉記念館を象徴する「若菜祭」も無事終わり、いよいよ新たな始まりの時。
犬養先生、どうか天国から私達をお見守りくださいませ。そしてこの場所が明日香村の交流の拠点となっていきますように心から願っております。

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もうすぐ若菜祭

はや、4月。明治40年4月1日生まれの犬養孝先生は、ご存命であれば、108歳の年男!!!
108歳は「茶寿」の祝いだそうです。
犬養万葉記念館行事の若菜祭は、平成12年の開館が新年度のきりもよく、記念すべき
お誕生日に合わせて4月1日に開館されたことから、その時期にあわせて、毎年4月の
第1日曜日に行われてきました。
今年は、私が館長として開催いたしますので、犬養先生から教わった「初恋を思うべし」
の心で原点に戻ります。
犬養先生の講演テープがたくさん手元にありますので、今回は犬養先生がお好きだった
高橋虫麻呂の「浦島伝説」を準備しております。
阪大時代の教え子、中西久幸さんの「犬養万葉かるた」についてのご講演と合わせて
お楽しみ頂きたいと思っております。
館の庭にある万葉歌碑を象徴した「山吹」もスタッフの手入れのおかげで、うれしいことに
花目がつきはじめました。ルンルン。
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4月5日の若菜祭には、もっと華やかに咲き、
皆様をお迎えできることを楽しみにしております。